『三国志演義』から正史『三国志』まで、『三国志』に関連する用語を簡単に解説する用語事典です。

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はじめに

この「三国志用語事典」では、人物については解説していません。人物について知りたい場合は、こちらをご覧ください。

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これからも解説する用語を増やしていきます。


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三国志用語事典索引

    

    

    

    

    

    

    

    

    

    

あ行

字(あざな)

古代中国で、男子は20歳、女子は15歳になると名乗ることができた名前のこと。目上の人につけてもらったり、自分でつけることもありました。

諸葛亮しょかつりょうの場合、諸葛しょかつが姓、りょうが名(いみな)、孔明こうめいあざなになります。

当時、目上の人物の実名(いみな)を直接口にしたり書いたりすることは大変失礼なこととされていたため、日常的に失礼にならずに呼び合う名前としてあざなができました。また、相手をあざなで呼ぶことには、尊敬や親しみの気持ちが含まれます。

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尉(い)

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諱(いみな)

実名、本名のこと。

諸葛亮しょかつりょうの場合、諸葛しょかつが姓、りょうが名(いみな)、孔明こうめいあざなになります。

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羽林中郎将(うりんちゅうろうしょう)

 定員:1名・ちつ比二千石(五品)

属官:司馬しば1名・七品。

光禄勲こうろくくんに属し、羽林郎うりんろうを管理する官職。

しょくでは羽林左都督うりんさととく羽林右都督うりんゆうととく(各1名)、では羽林督うりんとく(1名)が置かれました。

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羽林郎(うりんろう)

 定員:不定・ちつ比三百石(八品)

羽林中郎将うりんちゅうろうしょうに属し、宿衛・侍従の任に当たる官職。

涼州りょうしゅう漢陽郡かんようぐん隴西郡ろうせいぐん安定郡あんていぐん北地郡ほくちぐん幷州へいしゅう上郡じょうぐん西河郡せいかぐんの6郡の、商人・工人・芸人などの職業を除いた良家の子弟から選んで任命されました。

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易姓革命(えきせいかくめい)

天子てんしとは「天命によって地位を与えられ、天下を治める者」であり、天子てんしが徳を失った時、より徳の高い別の人物に天命が下り、新たな王朝が誕生するという思想。

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謁讚不名(えっさんふめい)

天子てんしから特別な臣下に与えられる特権(特別待遇)の1つ。

天子てんしからいみな(実名)で呼ばれずに、あざなで呼んでもらえるという特権。

前漢ぜんかん相国しょうこく蕭何しょうかに許されたのをはじめに、後漢ごかんでは梁冀りょうき董卓とうたく曹操そうそうがこの特権を許されました。

関連用語

か行

外戚(がいせき)

皇后こうごう皇太后こうたいごうの親族のこと。皇后こうごう皇太后こうたいごうの親族は、多くの場合特別に引き立てられて高位にきました。

後漢ごかん第4代皇帝・和帝わてい以降幼少の天子が即位するようになると、外戚がいせきは絶大な権力を握り、成人した天子さえもおびやかす存在になります。

これに対し、成人した和帝わてい宦官かんがんの協力を得て外戚がいせきの排斥に成功したことから、以降宦官かんがんの政治への影響力が増すことになりました。

関連用語
宦官(かんがん)

後宮での奴隷労働のにない手として去勢された、異民族の捕虜や重罪人のこと。

後漢ごかん第4代皇帝・和帝わていによる外戚がいせき竇憲とうけんの排斥に協力したことから宦官かんがんの政治参加が始まり、第11代皇帝・桓帝かんていの時代には国政に絶大な影響力を持つようになります。

このような宦官かんがんの権限拡大は、賄賂の横行などで朝廷を腐敗ふはいさせる原因となりました。

関連用語

九卿(きゅうけい)

三公さんこうに次ぐ高位の官職のこと。

後漢では、

  • 太常たいじょう
  • 光禄勲こうろくくん
  • 衛尉えいい
  • 太僕たいぼく
  • 廷尉ていい
  • 大鴻臚だいこうろ
  • 宗正そうせい
  • 大司農だいしのう
  • 少府しょうふ

のことを指します。

九五の位(きゅうごのくらい)

天子てんしの位のこと。

関連用語

九品官人法(きゅうひんかんじんほう)

220年、尚書しょうしょ陳羣ちんぐんの発案により、かん代の郷挙里選きょうきょりせんに代わって施行された官吏登用法。九品中正制きゅうひんちゅうせいせいとも言います。

州・郡に中正官ちゅうせいかんを置き、任官志望者をその能力に応じて一品から九品までの九段階に分けて政府に推挙させ、志望者の品級に応じて官職に任命しました。

この九品官人法きゅうひんかんじんほうずい代の初めに廃止され、その後は推挙ではなく科挙かきょによる筆記試験が採用されることになります。

関連用語

郷挙里選(きょうきょりせん)

かん代に行われていた官吏登用法。「きょうよりげ、から選ぶ」の意味。

太守たいしゅまたはしょうきょうの有力者の合議によって管轄内の優秀な人物を中央に推薦し、官吏として採用する方法。

前漢ぜんかん武帝ぶていの時代に始まり、孝廉こうれん賢良けんりょう方正ほうせい秀才しゅうさいなどの徳目がありましたが、中でも孝廉こうれんが最も重要視されていました。

また、後漢ごかん代に入ると光武帝こうぶてい劉秀りゅうしゅう)のいみな避諱ひきされ、秀才しゅうさい茂才もさいと改められました。

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議郎(ぎろう)

光禄勲こうろくくんに属し、天子の諮問しもん(意見を求めること)に対して意見をべることを職務とする官職。

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県尉(けんい)

各県で盗賊の捕縛・犯罪捜査を行い、治安維持にあたった官職。

剣履上殿(けんりじょうでん)

天子てんしから特別な臣下に与えられる特権(特別待遇)の1つ。

剣を帯びたまま宮中にのぼっても良い。つまり、皇帝の前でも剣をはずさなくても良いという特権。

前漢ぜんかん相国しょうこく蕭何しょうかに許されたのをはじめに、後漢ごかんでは梁冀りょうき董卓とうたく曹操そうそうがこの特権を許されました。

関連用語

公卿大臣(こうけいだいじん)

三公さんこう九卿きゅうけいのこと。高級官僚の総称。

関連用語

孝廉(こうれん)

郷挙里選きょうきょりせんの徳目の1つ。または、孝廉こうれんで推挙された人物のこと。

孝行で欲が少なく正直な人物が孝廉こうれんで推挙されました。多くの場合、孝廉こうれんで推挙された者はろう郎官ろうかん)に任命されます。

関連用語
光禄勲(こうろくくん)

 けい。定員:1名・ちつ中二千石(三品)

属官:じょう1名。比千石(七品)

宮殿の門戸もんこの宿衛をつかさどり、殿中侍衛の士を取り仕切る官職。

光禄勲府こうろくくんふには、

五官中郎将ごかんちゅうろうしょう左中郎将さちゅうろうしょう右中郎将うちゅうろうしょう

南中郎将なんちゅうろうしょう北中郎将ほくちゅうろうしょう虎賁中郎将こほんちゅうろうしょう

羽林中郎将うりんちゅうろうしょう羽林左監うりんさかん羽林右監うりんゆうかん奉車都尉ほうしゃとい

駙馬都尉ふばとい騎都尉きとい太中大夫たいちゅうたいふ中散大夫ちゅうさんたいふ

諌議大夫かんぎたいふ議郎ぎろう謁者僕射えっしゃぼくや冗従僕射じょうじゅうぼくや

守宮令しゅきゅうれい黄門令こうもんれい掖庭令えきていれい清商令せいしょうれい

暴室令ぼうしつれい華林園令かりんえんれい

が属しています。

さ行

三公

常設の官職の中で最高位の3職の総称。

三国志さんごくしの舞台である後漢ごかん末期では、太尉たいい司徒しと司空しくうのことを指します。

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『三国志』(さんごくし)

中国では歴史書を三国志さんごくし、歴史小説を三国演義さんごくえんぎと名称で明確に区別していますが、日本で三国志さんごくしと言えば、ほぼ三国志演義さんごくしえんぎのことを指します。

そのため日本では、歴史書を正史せいし三国志さんごくしまたは単に正史せいし、歴史小説を三国志演義さんごくしえんぎまたは単に演義えんぎと呼び分けることがあります。

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『三国志演義』(さんごくしえんぎ)

みん代に羅貫中らかんちゅうによって完成された歴史小説。

正史せいし三国志さんごくしをベースにしながらも、講談や戯曲ぎきょくなどで民間に伝承されてきたエピソードが加えられた大衆歴史小説で、「中国四大奇書」の1つに数えられています。

また、日本で三国志さんごくしと言えば、ほぼこの三国志演義さんごくしえんぎのことを指します。

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三師(さんし)

太師たいし太傅たいふ太保たいほの3職のこと。

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司徒(しと)

 こう。定員:1名・ちつ万石(一品)

政治の最高責任者。太尉たいい司空しくうと共に三公さんこうの1つに数えられます。

関連用語
司馬(しば)

将軍しょうぐん都督ととくの属官。兵員の管理を担当します。

相国(しょうこく)

 上公じょうこう。定員:1名・ちつ万石(一品)

三公さんこうの上位に位置し、天子てんしを助けて万機ばんき(政治上の多くの重要な事柄)を治める官職。

特別な功績のある臣下だけが任命される官職で、後漢ごかんでは189年に董卓とうたくみずから就任するまで任命された者はいませんでした。

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丞相(じょうしょう)

 上公じょうこう。定員:1名・ちつ万石(一品)

三公さんこうの上位に位置し、天子てんしを助けて万機ばんき(政治上の多くの重要な事柄)を治める官職。後漢ごかんでは208年、曹操そうそう三公さんこうを廃止して丞相じょうしょうを復活させました。

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侍郎(じろう)

郎官ろうかんの1つ。

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正史『三国志』(せいしさんごくし)

蜀漢しょくかん西晋せいしんに仕えた陳寿ちんじゅ(233年〜297年)が編纂へんさんした三国時代の歴史書。魏書ぎしょ30巻、蜀書しょくしょ15巻、呉書ごしょ20巻で構成されています。

また日本では、歴史書の三国志さんごくしみん代に成立した歴史小説の三国志演義さんごくしえんぎとの混同を避けるため、正史『三国志さんごくしと呼ばれています。

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参考文献一覧

禅譲(ぜんじょう)

易姓革命えきせいかくめいの思想にもとづいて、天子てんしみずか世襲せしゅうを放棄し、自分より徳が高い人物に位をゆずること。

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た行

太尉(たいい)

 こう。定員:1名・ちつ万石(一品)

軍事の最高責任者。司徒しと司空しくうと共に三公さんこうの1つに数えられます。

しょくでは常設されませんでした。

関連用語
太学 / 太学生(たいがく / たいがくせい)

儒家じゅか思想を正統学問とした高等教育機関。太学たいがくで学ぶ学生を太学生たいがくせいと言います。宦官かんがんによる朝廷の腐敗が進むと、反宦官かんがん勢力(党人とうじん)の拠点となりました。

関連用語
太師(たいし)

 上公じょうこう。定員:1名・ちつ万石(一品)

天子てんしを善導することを職務とする官職。天子てんしの教育係。

前漢ぜんかん末期には太師たいし太傅たいふ太保たいほの3職、いわゆる三師さんしが置かれていましたが、後漢ごかんでは廃止されていました。191年に董卓とうたくが復活させてみずから就任しました。

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太傅(たいふ)

 上公じょうこう。定員:1名・ちつ万石(一品)

天子てんしを善導することを職務とする官職。天子てんしの教育係。通常、天子てんしが即位すると任命されます。

前漢ぜんかん末期には太師たいし太傅たいふ太保たいほの3職、いわゆる三師さんしが置かれていましたが、後漢ごかんでは太傅たいふに統合され、録尚書事ろくしょうしょじを加えられて国政全般を取り仕切るようになりました。

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太保(たいほ)

 上公じょうこう。定員:1名・ちつ万石(一品)

天子てんしを善導することを職務とする官職。天子てんしの教育係。

前漢ぜんかん末期には太師たいし太傅たいふ太保たいほの3職、いわゆる三師さんしが置かれていましたが、後漢ごかんでは廃止されていました。

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秩石(ちっせき)

かん代の官吏の年俸。毎月穀物と銭の「半穀半銭」で支払われていました。

官吏の位階序列を示す指標ともなっており、特に「二千石にせんせき」は太守たいしゅしょうの代名詞として使われることがあります。

中郎(ちゅうろう)

郎官ろうかんの1つ。

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天子(てんし)

中華の最高権力者。皇帝。天命を受けて天下を治める者。世襲制せしゅうせい

しん始皇帝しこうていが「皇帝こうてい」とういう言葉をつくり出しましたが、かん代以降は儒家じゅか思想の隆盛の影響から再び「天子てんし」が用いられるようになりました。

日本でも天皇のことを天子てんしと呼ぶことがあります。

党錮の禁(とうこのきん)

後漢ごかん末期、宦官かんがんによって党人とうじん儒家じゅか官僚や太学生たいがくせい)が迫害・弾圧された事件。

166年と169年の2度に渡って行われ、それぞれ「第一次党錮とうこの禁」「第二次党錮とうこの禁」と言います。

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党人(とうじん)

清廉せいれんであることをむねとする儒家じゅか官僚や太学生たいがくせいのこと。

元は「こころざしを同じくする仲間」という意味ですが、宦官かんがんたちは自分たちに反抗する彼らのことを党人とうじんと呼びました。

関連用語
特進(とくしん)

加官。功績が高く徳行のある人物に与えられる爵位。二十等爵の最高位である列侯れっこうの亜種。

特進とくしんには封土ほうどはありませんが、官職を退しりぞいた者であっても「三公さんこうに次ぐ席次で朝政や行事に参加することができる」資格が与えられます。

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な行

入朝不趨(にゅうちょうふすう)

天子てんしから特別な臣下に与えられる特権(特別待遇)の1つ。

臣下は天子てんしの前では腰をかがめて小走りに進まなければいけないが、天子と同様に普通に歩いても良いという特権。

前漢ぜんかん相国しょうこく蕭何しょうかに許されたのをはじめに、後漢ごかんでは梁冀りょうき董卓とうたく曹操そうそうがこの特権を許されました。

関連用語

は行

避諱(ひき)

天子てんしや親など、目上の人物のいみな(実名)を直接口にしたり、書いたりすることをタブー視する風習のこと。

特に天子てんしいみなは厳重に避けられ、天子てんしいみなと同じ漢字を使った名称は、すべて違う漢字に置きかえられました。

関連用語

放伐(ほうばつ)

易姓革命えきせいかくめいの思想にもとづいて、徳を失った天子てんしがより徳が高い人物に武力によって追放されること。

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ま行

や行

ら行

郎(ろう)・郎官(ろうかん)

宮殿の門戸宿衛を職務とする官職の総称。

ろう」には宮中の廊下の意味があり、郎官ろうかんは宮中の廊下にひかえて天子てんしそば近くに仕えます。

ろう郎官ろうかん)には、

の各官があります。

郎中(ろうちゅう)

郎官ろうかんの1つ。

地方の各郡から孝廉こうれんとして中央に推挙された人材などが任命され、将来の官僚候補を蓄えておくことを目的として設置されました。

関連用語
録尚書事(ろくしょうしょじ)

加官。主に太傅たいふ太尉たいいに加えられ、実質的な権力機構である尚書台しょうしょだいを統括する権限が与えられる。

関連用語
司馬(しば)

わ行