『三国志演義』から正史『三国志』まで、『三国志』に関連する用語を簡単に解説する用語事典の「と」で始まる用語をまとめています。
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と
銅印黒綬(どういんこくじゅ)
銅印は官職を表す銅製の印章、黒綬は黒色の綬(官印を身につけるために用いた組み紐)のこと。墨綬とも言います。
官秩(秩石)が千石と六百石の任官者に与えられました。例外として四百石と三百石の県令・県長に与えられます。
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東観(とうかん)
宮中にあった建物。
洛陽城(雒陽城)の東側に位置し、書物を保管・管理していた場所。
東観漢記(とうかんかんき)
後漢の歴史を記した歴史書。
後漢の2代皇帝・明帝が班固に命じてつくらせた、光武帝の本紀とその功臣たちの列伝を始まりとして、その事業は安帝、桓帝、霊帝の時代にも引き継がれ、劉珍、辺韶、蔡邕らが編纂を続けました。
全143巻と言われていますが、現在では散佚し、24巻が残存するのみとなってます。
もとは『漢記』と題されていましたが、宮中の東観で編纂されていたことにちなんで『東観漢記』または『東観書』と呼ばれるようになりました。
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党錮の禁(とうこのきん)
後漢末期、宦官によって党人(儒家官僚や太学生)が迫害・弾圧された事件。
166年と169年の2度に渡って行われ、それぞれ「第一次党錮の禁」「第二次党錮の禁」と言います。
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東晋(とうしん)
中華の古代王朝の1つ。首都は建康。
西晋の愍帝(司馬鄴)が前趙(漢)に降伏すると、琅邪王・司馬睿(後の東晋の元帝)が建康を都として晋王朝を中興しました。
この元帝によって中興された晋を東晋と言います。
土断法(本籍地を離れた者を現住地で戸籍に編入する戸籍登録法)を採用して経済を成長させ、一時は洛陽・長安の奪還に成功しますが、桓玄による帝位簒奪や「孫恩の乱」「盧循の乱」などで混乱が生じ、反乱討伐や北伐で活躍した劉裕(後の劉宋の武帝)の台頭を招き、恭帝(司馬徳文)が劉裕に禅譲して滅亡しました。
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党人(とうじん)
清廉であることを旨とする儒家官僚や太学生のこと。
元は「志を同じくする仲間」という意味ですが、宦官たちは自分たちに反抗する彼らのことを党人と呼びました。
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湯沐(とうもく)
公主(天子の娘)が天子からあてがわれた封地(領土)のこと。湯沐邑とも言います。
東門(とうもん)
1.
後漢・洛陽城(雒陽城)にある南宮の外周に設置された門(宮掖門)のこと。蒼龍門、蒼龍闕門、東闕とも言います。
2.
後漢・洛陽城(雒陽城)にある北宮の外周に設置された門(宮掖門)のこと。東明門とも言います。
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各宮掖門の配置図はこちら
特進(とくしん)
加官。功績が高く徳行のある人物に与えられる爵位。二十等爵の最高位である列侯の亜種。
特進には封土はありませんが、官職を退いた者であっても「三公に次ぐ席次で朝政や行事に参加することができる」資格が与えられます。
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獨斷 / 独断(どくだん)
先秦・秦・漢時代の制度・文物・典範・称謂(呼び名・名称)などの意味・区別・来歴を解説した書。
蔡陽の撰。
督郵(とくゆう)
郡の属吏。
東部・南部・西部・北部・中部の5部に分かれ、それぞれ管轄する諸県を視察して監督します。
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【後漢・三国時代の官職25】太守・国相(王国相)・属国都尉 > 五部督郵
都試(とし)
毎年立秋を終えた後に郡国で行われた軍事訓練のこと。
太守や郡都尉、県令・県長・県丞・県尉が列席し、郡国の官吏の武術を試験したり、勤務評定を行いました。
都督(ととく)
主に将軍の任官者が兼ね、州の軍事を取り仕切ります。
後漢末期から魏晋南北朝時代に盛んに設置されるようになりました。
屯騎校尉(とんきこうい)
定員:1名・秩:比二千石(四品)
北軍中候が監督する五営(五校)の1つ。
宿衛の兵を取り仕切ります。
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