『三国志演義』から正史『三国志』まで、『三国志』に関連する用語を簡単に解説する用語事典の「さ行」で始まる用語をまとめています。

スポンサーリンク

さ行

祭酒(さいしゅ)

官の長のこと。

続漢書ぞくかんじょ百官志ひゃっかんし劉昭りゅうしょう注に「官で祭酒さいしゅと呼ばれたものは、すべて第一位の長である」とあります。


三公(さんこう)

常設の官職の中で最高位の3職の総称。

三国志さんごくしの舞台である後漢ごかん末期では、太尉たいい司徒しと司空しくうのことを指します。

関連用語

『三国志』(さんごくし)

中国では歴史書を三国志さんごくし、歴史小説を三国演義さんごくえんぎと名称で明確に区別していますが、日本で三国志さんごくしと言えば、ほぼ三国志演義さんごくしえんぎのことを指します。

そのため日本では、歴史書を正史せいし三国志さんごくしまたは単に正史せいし、歴史小説を三国志演義さんごくしえんぎまたは単に演義えんぎと呼び分けることがあります。

関連用語
関連記事

三国志ってどんな話?『三国志』と『三国志演義』の違いとは


『三国志演義』(さんごくしえんぎ)

みん代に羅貫中らかんちゅうによって完成された歴史小説。

正史せいし三国志さんごくしをベースにしながらも、講談や戯曲ぎきょくなどで民間に伝承されてきたエピソードが加えられた大衆歴史小説で、「中国四大奇書」の1つに数えられています。

また、日本で三国志さんごくしと言えば、ほぼこの三国志演義さんごくしえんぎのことを指します。

関連用語
関連記事

正史『三国志』から『三国志演義』の成立まで


三師(さんし)

太師たいし太傅たいふ太保たいほの3職のこと。

関連用語
関連記事

【後漢・三国時代の官職番外編】太師・太傅・太保・少師・少傅・少保


三代(さんだい)

中華の古代王朝であるいんしゅうの3王朝を総称した呼び名のこと。


四安将軍(しあんしょうぐん)

 定員:1名・ちつ不明(不明)

安東将軍あんとうしょうぐん安西将軍あんせいしょうぐん安南将軍あんなんしょうぐん安北将軍あんほくしょうぐんの総称。四征将軍しせいしょうぐんの一種ですが、「せい」「ちん」よりは下位になります。

都督ととくびて方面軍指令官になることができます。


司空(しくう)

 こう。定員:1名・ちつ万石(一品)

後漢ごかん=○・=○・しょく=○・=○]

治水・土木全般の最高責任者。太尉たいい司徒しとと共に三公さんこうの1つに数えられます。

しょくでは置かれませんでした。

関連用語

司徒(しと)

 こう。定員:1名・ちつ万石(一品)

後漢ごかん=○・=○・しょく=○・=○]

政治の最高責任者。太尉たいい司空しくうと共に三公さんこうの1つに数えられます。

関連用語
関連記事

【後漢・三国時代の官職06】司徒(しと)


司馬(しば)

将軍しょうぐん都督ととくの属官。兵員の管理を担当します。


雌雄一対の剣(しゆういっついのけん)

三国志演義さんごくしえんぎ劉備りゅうびが使っていた双剣そうけんの名称。

関羽かんう青龍偃月刀せいりゅうえんげつとう冷艶鋸れいえんきょ)、張飛ちょうひ蛇矛だぼう点鋼矛てんこうぼう)と共に、挙兵の際に張世平ちょうせいへい蘇双そそうの援助を受けてつくられました。

関連記事

車騎将軍(しゃきしょうぐん)

 定員:1名・ちつ不明(二品)

大将軍だいしょうぐん驃騎将軍ひょうきしょうぐんに次ぐ武官第3位の将軍号。その位は三公さんこうに匹敵します。

また、車騎将軍しゃきしょうぐん外戚がいせきではない一般官僚がける最高の将軍位で、死期が近くなった宦官かんがんが名誉職として任じられることもありました。


周(しゅう)

中華の古代王朝。

紀元前1,046年、文王ぶんおうの子・武王ぶおういんを滅ぼして中華の盟主となり、鎬京こうけいに都を開いたことにまじまり、各地に諸侯を封建して天下を治めましたが、幽王ゆうおうの時代に犬戎けんじゅう西戎せいじゅう)の侵入を受けて弱体化し、平王へいおうの時代に洛邑らくゆう遷都せんとしました。

この洛邑らくゆう遷都せんとするまでのしゅう王朝を西周せいしゅうと言います。

しゅう王朝の没落は中華に春秋戦国時代しゅんじゅうせんごくじだいと呼ばれる戦乱の時代をまねき、紀元前256年、赧王たんおうの時代にしんに滅ぼされました。

この洛邑らくゆう遷都せんとしてから滅亡するまでのしゅう王朝を東周とうしゅうと言います。


相(しょう)

諸侯王しょこうおうまたは列侯れっこうの代わりに彼らの領地を統治する行政官。

関連用語

上計掾(じょうけいえん)


上計吏(じょうけいり)

郡国において会計を取り仕切ります。

毎年洛陽らくよう雒陽らくよう)に上京し、朝廷に1年間の会計と政務の報告を行いました。


相国(しょうこく)

 上公じょうこう。定員:1名・ちつ万石(一品)

三公さんこうの上位に位置し、天子てんしを助けて万機ばんき(政治上の多くの重要な事柄)を治める官職。

特別な功績のある臣下だけが任命される官職で、後漢ごかんでは189年に董卓とうたくみずから就任するまで任命された者はいませんでした。

関連用語
関連記事

【後漢・三国時代の官職01】相国・丞相


丞相(じょうしょう)

 上公じょうこう。定員:1名・ちつ万石(一品)

三公さんこうの上位に位置し、天子てんしを助けて万機ばんき(政治上の多くの重要な事柄)を治める官職。宰相さいしょう

次第に権限が縮小されて廃止され、その職務は司徒しとが務めるようになりましたが、208年に曹操そうそう三公さんこうを廃止して丞相じょうしょうを復活させ、再び宰相さいしょうの役割をになうようになりました。

関連用語
関連記事

【後漢・三国時代の官職01】相国・丞相


丈八蛇矛(じょうはちだぼう)

三国志演義さんごくしえんぎ張飛ちょうひが使っていた蛇矛だぼう点鋼矛てんこうぼう)の別名。

1丈8尺(三国志演義さんごくしえんぎあらわされたみん代の尺度では約6m)の長さがあったことから、丈八蛇矛じょうはちだぼうとも呼ばれました。

関連記事

少府(しょうふ)

 けい。定員:1名・ちつ中二千石(三品)

後漢ごかん=○・=○・しょく=○・=○]

宮中の衣服、宝物、めずらしい料理その他、皇室の財政を管理する官職。

宦官かんがん尚書しょうしょも名目上はこの少府しょうふに属しています。

関連用語

諸侯王(しょこうおう)

最高位の爵位しゃくいで、後漢ごかんにおいては原則としてりゅう姓を持つ皇族のみがほうじられ、おう諸侯王しょこうおう)には封土ほうどが与えられました。

おうほうぜられた者は領地にはおもむかず、代わりに国相こくしょうが派遣されて統治を代行します。

関連用語

侍郎(じろう)

郎官ろうかんの1つ。

関連用語

秦(しん)

中華の古代王朝の1つ。

しゅう洛邑らくゆう遷都せんとにより戦乱の時代が幕を開けると、諸侯に名を連ねて領土を拡大し、9代穆公ぼくこうは「春秋五覇しゅんじゅうごは」の1人に数えられました。

戦国時代せんごくじだいに入ると「戦国七雄」に数えられ、将軍・白起はくきの指揮の下、ちょうを撃破して勢力を拡大。嬴政えいせいのち始皇帝しこうてい)が王位を継承すると、他の6国を次々と滅ぼして中華の統一を果たしました。

全国に郡県制を採用し、文字や度量衡どりょうこうなどを統一して厳格な法統治を行いますが、始皇帝しこうていが崩御すると「陳勝ちんしょう呉広ごこうの乱」が勃発。これを契機として挙兵した項羽こうう劉邦りゅうほうらに敗戦を重ね、いち早く関中かんちゅうに侵攻した劉邦りゅうほうに降伏。滅亡しました。


正史『三国志』(せいしさんごくし)

蜀漢しょくかん西晋せいしんに仕えた陳寿ちんじゅ(233年〜297年)が編纂へんさんした三国時代の歴史書。魏書ぎしょ30巻、蜀書しょくしょ15巻、呉書ごしょ20巻で構成されています。

また日本では、歴史書の三国志さんごくしみん代に成立した歴史小説の三国志演義さんごくしえんぎとの混同を避けるため、正史『三国志さんごくしと呼ばれています。

関連用語
関連記事

参考文献一覧


西周(せいしゅう)


制書(せいしょ)

かん代において天子てんしが下す文書の書式の1つで、恩赦おんしゃ贖罪しょくざいの命令を下す場合などにもちいられました。


世祖廟令(せいそびょうれい)

 定員:1名・ちつ六百石(-)

後漢ごかん=○・=×・しょく=×・=×]

太常たいじょうに属し、後漢ごかん世祖せいそ光武帝こうぶてい)のびょう(お墓)を守衛し、巡察と清掃を担当する官職。

関連用語
関連記事

【後漢・三国時代の官職08】太常 > 世祖廟令


青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)

三国志演義さんごくしえんぎ関羽かんうが使っていたことで有名な、青龍の装飾がほどこされた偃月刀えんげつとう

偃月刀えんげつとう長柄ながえに幅が広い片刃の刀身を取り付けた大刀だいとうの代名詞とも言える長兵器で、大刀だいとうの中でも最重量ではなやかな装飾がほどこされており、実戦よりも主に演舞や訓練でもちいられました。

大刀だいとうの起源は前漢ぜんかんまでさかのぼりますが、青龍偃月刀せいりゅうえんげつとうが出現するのはそう代(960年〜1279年)に入ってからで、当然、正史『三国志さんごくしには関羽かんう青龍偃月刀せいりゅうえんげつとうを使っていたという記録はありません。

ちなみに、北宋ほくそう武経総要ぶけいそうようには大刀だいとうのバリエーションとして、

  • 屈刀くっとう
  • 掩月刀えんげつとう偃月刀えんげつとう
  • 眉尖刀びせんとう薙刀なぎなた
  • 鳳嘴刀ほうしとう
  • 筆刀ひっとう

の5つが紹介されています。


鮮(せん)


鮮卑(せんぴ)

東胡とうこ後裔こうえいと言われる北アジアの遊牧民族。

後漢ごかん建国当初は匈奴きょうどひきいられ、後漢ごかんの支配地域を度々たびたび侵略しましたが、匈奴きょうど衰退すいたいすると後漢ごかんに帰服し、その後は漢人かんじんとの交易を許可された代償として後漢ごかんに侵入を試みる北匈奴きたきょうど烏桓うがんと戦いました。


単于(ぜんう)

匈奴きょうどの複数の部族をまとめる最高権力者の称号。その地位は中核部族である攣鞮氏れんていしによって独占されました。

関連用語

前漢(ぜんかん)

中華の古代王朝の1つ。

漢王かんおう劉邦りゅうほうしん末期の楚漢戦争そかんせんそう項羽こううを破ってかんを建国しました。首都は長安ちょうあん

呉楚七国ごそしちこくの乱をて支配体制を強化し、匈奴きょうど南越国なんえつこくの征伐などにより版図はんとを拡大させるが、第7代皇帝・武帝ぶていが崩御すると外戚がいせき宦官かんがんの専横をまねき、王莽おうもうに帝位を簒奪さんだつされました。

この王莽おうもうに帝位を簒奪さんだつされるまでのかんを、現在では前漢ぜんかんと言い分けています。

関連用語

禅譲(ぜんじょう)

易姓革命えきせいかくめいの思想にもとづいて、天子てんしみずか世襲せしゅうを放棄し、自分より徳が高い人物に位をゆずること。

関連用語

宗室(そうしつ)

天子てんしの一族のこと。皇室。


宗正(そうせい)

 けい。定員:1名・ちつ中二千石(三品)

諸王・宗室および、その名簿の管理をする官職。

関連用語

スポンサーリンク


【三国志用語事典】総索引

三国志用語事典