後漢末期の荊州が管轄する郡（領郡）と、それぞれの郡が管轄する県（領城）の詳細地図です。
三国時代［魏の景元3年（262年）］の荊州の地図はこちら
【三国志地図】「荊州（けいしゅう）」の郡県詳細地図（三国時代）
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目次
荆州刺史部の領郡
荊州（けいしゅう）の場所
荊州の場所
荊州（けいしゅう）の領郡地図
荊州の領郡
戸数 / 人口
1,399,394戸 / 6,265,952人
領郡
南陽郡、（章陵郡）、南郡、江夏郡、零陵郡、桂陽郡、武陵郡、長沙郡の7郡。
州治所
武陵郡・漢寿県 → 南郡・襄陽県
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荊州各郡の領県
南陽郡（なんようぐん）
南陽郡の場所
南陽郡は秦が置いたのが始まりで、洛陽（雒陽）の南700里に位置します。
南陽郡の領城地図
南陽郡の領城
戸数 / 人口
528,551戸 / 2,439,618人
領城
宛県、冠軍邑、葉県、新野県、
章陵県、西鄂県、雉県、魯陽県、
犨県、堵陽県、博望県、舞陰邑、
比陽県、復陽侯国、平氏県（桐柏県？）、棘陽県、
湖陽邑、随県、育陽邑、涅陽県、
陰県、酇県、鄧県、山都侯国、
酈侯国、穣県、朝陽県、蔡陽侯国、
安衆侯国、筑陽侯国、武当県、順陽侯国、
成都県、襄郷県、南郷県、丹水県、
析県の37城。
郡治所
宛県
特記事項
- 宛県はもとは申伯の国で南就聚、瓜里津、夕陽聚、東武亭があります。
- 葉県には長山（方城）と卷城があります。
- 新野県には東郷（もとの新都）と黄郵聚があります。
- 章陵県はもとの舂陵で、光武帝が改名しました。上唐郷があります。
- 魯陽県には魯山と牛蘭累亭があります。
- 復陽侯国には杏聚があります。
- 平氏県（桐柏県？）には宜秋聚と大復山があり、淮水が流れ出ています。
- 棘陽県には藍郷と黄淳聚があります。
- 随県の西には断蛇丘があります。
- 育陽邑には小長安と東陽聚があります。
- 鄧県には鄾聚があります。
- 筑陽侯国には渉都郷があります。
- 武当県には和成聚があります。
- 順陽侯国はもとの博山で、須聚があります。
- 丹水県には章密郷と三戸亭があります。もとは弘農郡に属していました。
- 析県には豊郷城と県の西に武関があります。もとは弘農郡に属し、楚の白羽の邑でした。
※ 成都県の位置は調査中です。
章陵郡（しょうりょうぐん）
章陵郡の場所
章陵郡の領城地図
章陵郡の領城
戸数 / 人口
不明
領城
章陵県、随県、平氏県、復陽国
襄郷県、平春国の6県。
章陵郡について
『続漢書』郡国志において荊州は、
- 南陽郡
- 南郡
- 江夏郡
- 零陵郡
- 桂陽郡
- 武陵郡
- 長沙郡
の7郡とされていますが、『漢官儀』では荊州の管轄として、これらに加えて章陵郡を挙げています。
章陵郡がいつ設置されたのかははっきりとは分かりませんが、劉表が荊州刺史として荊州に入った初平元年（190年）には蒯越が「荊州8郡」と言っており、1つ多い郡が章陵郡ではないかとされています。
参考文献
- 章陵郡（维基百科）（中国語）
南郡（なんぐん）
南郡の場所
南郡は秦が置いたのが始まりで、洛陽（雒陽）の南1,500里に位置します。
南郡の領城地図
南郡の領城
戸数 / 人口
162,570戸 / 747,604人
領城
江陵県、巫県、秭帰県、中盧侯国、
編県、当陽県、華容侯国、襄陽県、
邔侯国、宜城侯国、鄀侯国、臨沮侯国、
枝江侯国、夷道県、夷陵県、州陵県、
佷山県の17城。
郡治所
江陵県
特記事項
- 江陵県には津郷があります。
- 巫県の西に白帝城があります。
- 秭帰県はもとは国でした。
- 編県には藍口聚があります。
- 華容侯国の南には雲夢澤があります。
- 襄陽県には阿頭山があります。
- 邔侯国には犁丘城があります。
- 鄀侯国は永平元年（58年）に復帰しました。
- 臨沮侯国には荊山があります。
- 枝江侯国はもとの羅国で、丹陽聚があります。
- 夷陵県には荊門と虎牙山があります。
- 佷山県はもとは武陵郡に属していました。
江夏郡（こうかぐん）
江夏郡の場所
江夏郡は高帝（劉邦）が置いたのが始まりで、洛陽（雒陽）の南1,500里に位置します。
江夏郡の領城地図
江夏郡の領城
戸数 / 人口
58,434戸 / 265,464人
領城
西陵県、西陽県、軑侯国、鄳県、
竟陵侯国、雲杜県、沙羨県（沙羡県）、邾県、
下雉県、蘄春侯国、鄂県、平春侯国、
南新市侯国、安陸県の14城。
郡治所
西陵県
特記事項
- 竟陵侯国はもとの内方で、鄖郷と章山があります。
零陵郡（れいりょうぐん）
零陵郡の場所
零陵郡は武帝が置いたのが始まりで、洛陽（雒陽）の南3,300里に位置します。
零陵郡の領城地図
零陵郡の領城
戸数 / 人口
212,284戸 / 1,001,578人
領城
泉陵県、零陵県、営道県、営浦県、
泠道県、洮陽県、都梁県、夫夷侯国、
始安侯国、重安侯国、湘郷県、昭陽侯国、
烝陽侯国の9城。
郡治所
泉陵県
特記事項
- 零陵県には陽朔山があり、湘水が流れ出ています。
- 営道県の南には九疑山があります。
- 都梁県には路山があります。
- 重安侯国はもとの鍾武で、永建3年（128年）に改名されました。
- 烝陽侯国はもとは長沙郡に属していました。
桂陽郡（けいようぐん）
桂陽郡の場所
桂陽郡は高帝（劉邦）が置いたのが始まりで、上領山があります。洛陽（雒陽）の南3,900里に位置します。
桂陽郡の領城地図
桂陽郡の領城
戸数 / 人口
135,029戸 / 501,403人
領城
郴県、便県、耒陽県、陰山県、
南平県、臨武県、桂陽県、含洭県、
湞陽県、曲江県、漢寧県の11城。
郡治所
郴県
特記事項
- 郴県には客嶺山があります。
- 耒陽県は鉄を産出します。
- 湞陽県には苲領山があります。
- 漢寧県は永和元年（136年）に置かれました。
武陵郡（ぶりょうぐん）
武陵郡の場所
武陵郡は秦の昭王が黔中郡を置いたのが始まりで、紀元前202年に高帝（劉邦）が改名しました。洛陽（雒陽）の南2,100里に位置します。
武陵郡の領城地図
武陵郡の領城
戸数 / 人口
46,672戸 / 250,913人
領城
臨沅県、漢寿県、孱陵県、零陽県、
充県、沅陵県、辰陽県、酉陽県、
遷陵県、鐔成県、沅南県、作唐県の12城。
郡治所
臨沅県
特記事項
- 漢寿県はもとの索で、陽嘉3年（134年）に改名されました。
- 沅陵県には壺頭山があります。
- 沅南県は、建武26年（50年）に置かれました。
長沙郡（ちょうさぐん）
長沙郡の場所
長沙郡は秦が置いたのが始まりで、洛陽（雒陽）の南2,800里に位置します。
長沙郡の領城地図
長沙郡の領城
戸数 / 人口
255,854戸 / 1,059,372人
領城
臨湘県、攸県、茶陵県、安城県、
酃県、湘南侯国、連道県、昭陵県、
益陽県、下雋県、羅県、醴陵県、
容陵県の13城。
郡治所
臨湘県
特記事項
湘南侯国の東南には衡山があります。
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