後漢末期の益州が管轄する郡（領郡）と、それぞれの郡が管轄する県（領城）の詳細地図です。
三国時代［蜀の景耀5年（262年）］の益州の地図はこちら
【三国志地図】「益州（えきしゅう）」の郡県詳細地図（三国時代）
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目次
益州刺史部の領郡
益州（えきしゅう）の場所
益州の場所
益州（えきしゅう）の領郡地図
益州の領郡
戸数 / 人口
1,525,257戸 / 7,242,328人
領郡
漢中郡、巴郡、広漢郡、蜀郡、犍為郡、牂牁郡、越巂郡、益州郡、永昌郡、広漢属国、蜀郡属国、犍為属国の12郡。
州治所
広漢郡・雒県（雒州県）→ 広漢郡・綿竹県（緜竹県）→ 蜀郡・成都県
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益州各郡の領県
漢中郡（かんちゅうぐん）
漢中郡の場所
漢中郡は秦が置いたのが始まりで、洛陽（雒陽）の西1,990里に位置します。
漢中郡の領城地図
漢中郡の領城
戸数 / 人口
57,344戸 / 267,702人
領城
南鄭県、成固県、西城県、褒中県、
沔陽県、安陽県、錫県、上庸県、
房陵県の9城。
郡治所
南鄭県
特記事項
- 成固県の西北には媯墟があります。
- 沔陽県は鉄を産出します。
- 錫県は錫を産出します。春秋時代には錫穴と言いました。
巴郡（はぐん）
巴郡の場所
巴郡は秦が置いたのが始まりで、洛陽（雒陽）の西3,700里に位置します。
巴郡の領城地図
巴郡の領城
戸数 / 人口
310,691戸 / 1,086,049人
領城
江州県、宕渠県、胊忍県（胊䏰県）、
閬中県、魚復県、臨江県、枳県、
涪陵県、墊江県、安漢県、平都県、
充国、宣漢県、漢昌県の14城。
郡治所
江州県
特記事項
- 宕渠県は鉄を産出します。
- 魚復県には扞水に扞関があります。
- 涪陵県は丹砂（辰砂）を産出します。
- 充国は永元2年（90年）に閬中郡を分割して置かれました。
- 漢昌県は永元年間（89年〜105年）に置かれました。
広漢郡（こうかんぐん）
広漢郡の場所
広漢郡は高帝（劉邦）が置いたのが始まりで、洛陽（雒陽）の西3,000里に位置します。
広漢郡の領城地図
広漢郡の領城
戸数 / 人口
139,865戸 / 509,438人
領城
雒県（雒州県）、新都県、綿竹県（緜竹県）、
什邡県、涪県、梓潼県、白水県、
葭萌県、郪県、広漢県、徳陽県の11城。
郡治所
雒県
特記事項
- 広漢県には沈水があります。
蜀郡（しょくぐん）
蜀郡の場所
蜀郡は秦が置いたのが始まりで、洛陽（雒陽）の西3,100里に位置します。
蜀郡の領城地図
蜀郡の領城
戸数 / 人口
300,452戸 / 1,350,476人
領城
成都県、郫県、江原県、繁県、
広都県、臨邛県、湔氐道、汶江道、
蚕陵県、広柔県、緜虒道の11城。
郡治所
成都県
特記事項
- 臨邛県は鉄を産出します。
- 湔氐道の西の国境の外に岷山があります。
- 汶江道には八陵があります。
犍為郡（けんいぐん）
犍為郡の場所
犍為郡は武帝が置いたのが始まりで、劉璋は犍為郡を分割して江陽郡を立てました。洛陽（雒陽）の西3,270里に位置します。
犍為郡の領城地図
犍為郡の領城
戸数 / 人口
137,713戸 / 411,378人
領城
武陽県、資中県、牛鞞県、南安県、
僰道県、江陽県、符節県、南広県、
漢安県の9城。
郡治所
武陽県
特記事項
- 武陽県には彭亡聚があります。
- 南安県には魚泣涪津があります。
牂牁郡（そうかぐん）
牂牁郡の場所
牂牁郡は武帝が置いたのが始まりで、洛陽（雒陽）の西5,700里に位置します。
牂牁郡の領城地図
牂牁郡の領城
戸数 / 人口
31,523戸 / 267,253人
領城
故且蘭県、平夷県、鄨県、毋斂県、
談指県、夜郎県、同並県、談藁県、
漏江県、毋単県、宛温県、鐔封県、漏臥県、
句町県、進乗県、西随県の16城。
郡治所
故且蘭県
特記事項
- 談指県は丹砂（辰砂）を産出します。
- 夜郎県は雄黄と雌黄を産出します。
越巂郡（えっすいぐん）
越巂郡の場所
越巂郡は武帝が置いたのが始まりで、洛陽（雒陽）の西4,800里に位置します。
越巂郡の領城地図
越巂郡の領城
戸数 / 人口
130,120戸 / 623,418人
領城
邛都県、遂久県、霊関道、台登県、
青蛉県、卑水県、三縫県、会無県、
定莋県、闡県、蘇示県、大莋県、
莋秦県、姑復県の14城。
郡治所
邛都県
特記事項
- 邛都県には南山があり、銅を産出します。
- 台登県は鉄を産出します。
- 青蛉県には金馬碧鶏がいると言われている禺同山があります。
- 会無県は鉄を産出します。
益州郡（えきしゅうぐん）
益州郡の場所
益州郡はもとは滇王の国で、武帝が置いたのが始まりです。洛陽（雒陽）の西5,600里に位置します。
益州郡の領城地図
益州郡の領城
戸数 / 人口
29,036戸 / 110,802人
領城
滇池県、勝休県、兪元県、律高県、
賁古県、毋棳県、建伶県、穀昌県、
牧靡県、味県、昆沢県、同瀬県、
同労県、雙柏県、連然県、梇棟県、
秦臧県の17城。
郡治所
滇池県
特記事項
- 滇池県には池澤と北に黒水祠があり、鉄を産出します。
- 兪元県は装山から銅を産出します。
- 律高県は石室山から錫を産出し、盢町山から銀と鉛を産出します。
- 賁古県は采山から銅と錫を産出し、羊山から銀と鉛を産出します。
- 雙柏県は銀を産出します。
永昌郡（えいしょうぐん）
永昌郡の場所
永昌郡は明帝が永平12年（69年）に益州郡を分割して置いたのが始まりで、洛陽（雒陽）の西7,260里に位置します。
永昌郡の領城地図
永昌郡の領城
戸数 / 人口
231,897戸 / 1,897,344人
領城
不韋県、巂唐県、比蘇県、楪楡県、
邪龍県、雲南県、哀牢県、博南県の8城。
郡治所
不韋県
特記事項
- 不韋県は鉄を産出します。
- 哀牢県はもとの牢王国で、永平年間（58年〜75年）に置かれました。
- 博南県の南の県境から金を産出します。永平年間（58年〜75年）に置かれました。
広漢属国（こうかんぞっこく）
広漢属国の場所
広漢属国はもとは北部都尉で広漢郡に属していました。安帝の時に属国都尉となり、別に3城を領有しました。
広漢属国の領城地図
広漢属国の領城
戸数 / 人口
37,110戸 / 205,652人
領城
陰平道、甸氐道、剛氐道の3城。
郡治所
陰平道
特記事項
なし。
蜀郡属国（しょくぐんぞっこく）
蜀郡属国の場所
蜀郡属国はもとは西部都尉に属していました。安帝の時に属国都尉となり、別に4城を領有しました。
蜀郡属国の領城地図
蜀郡属国の領城
戸数 / 人口
111,568戸 / 475,629人
領城
漢嘉県、厳道県、徙県、旄牛県の4城。
郡治所
漢嘉県
特記事項
- 漢嘉県には蒙山があります。もとの青衣で、陽嘉2年（133年）に改名されました。
- 厳道県には邛僰九折阪があり、邛郵が置かれました。
犍為属国（けんいぞっこく）
犍為属国の場所
犍為属国はもと犍為郡の南部都尉で、永初元年（107年）に属国都尉となり、別に2城を領有しました。
犍為属国の領城地図
犍為属国の領城
戸数 / 人口
7,938戸 / 37,187人
領城
朱提県、漢陽県の2城。
郡治所
朱提県
特記事項
- 朱提県は山から銀と銅を産出します。
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