後漢・三国時代の異民族である西域諸国の内、西且弥国・東且弥国・劫国・狐胡国・山国(墨山国)についてまとめています。
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目次
西域諸国⑫
西域(後漢時代)
西且弥国【前漢期】
西且弥国*5
所在地・戸数・人口・兵力
西且弥国*5の王の治所は天山の東の於大谷(于大谷)にあり、長安から8,670里(約3,728.1km)、西南の都護(西域都護)の治所(烏塁城)までは1,487里(約639.41km)の場所にあります。
- 戸数:332戸
- 人口:1,926人
- 勝兵(訓練済みの戦闘に堪え得る兵士):738人
脚注
*5東且弥国と共に呼図壁河(昌吉の西)から瑪納斯河に至る以南の地方(烏魯木斉の西方)。
官職
- 西且弥侯:1人
- 左右の将:各1人
- 左右の騎君:各1人
東且弥国【前漢期】
東且弥国*6
所在地・戸数・人口・兵力
東且弥国*6の王の治所は天山の東の兌虚谷にあり、長安から8,250里(約3,547.5km)、西南の都護(西域都護)の治所(烏塁城)までは1,587里(約682.41km)の場所にあります。
- 戸数:191戸
- 人口:1,948人
- 勝兵(訓練済みの戦闘に堪え得る兵士):572人
脚注
*6車師六国(山北六国)の1。
官職
- 東且弥侯:1人
- 左右の都尉:各1人
東且弥国【後漢期】
東且弥国*6
所在地・戸数・人口・兵力
東且弥国*6の王の治所は、東の長史(西域長史)の治所(柳中城)から800里(約344km)、洛陽(雒陽)から9,250里(約3,977.5km)の場所にあります。
- 戸数:3,000余戸
- 人口:5,000余人
- 勝兵(訓練済みの戦闘に堪え得る兵士):2,000余人
脚注
*6車師六国(山北六国)の1。
風土
- 産出するものは蒲類国*3と同じです。
脚注
*3新疆ウィグル自治区・巴里坤の西方、蒲類海(巴爾庫勒泊)地方。
風俗
- 廬帳(テント)を張って居住し、居住する場所は一定ではありません。
- 水や草を追って移住しますが、わずかながら耕作します。
劫国【前漢期】
劫国*7
所在地・戸数・人口・兵力
劫国*7の王の治所は天山の東の丹渠谷にあり、長安から8,570里(約3,685.1km)、西南の都護(西域都護)の治所(烏塁城)までは1,487里(約639.41km)の場所にあります。
- 戸数:99戸
- 人口:500人
- 勝兵(訓練済みの戦闘に堪え得る兵士):115人
脚注
*7新疆ウィグル自治区・昌吉の北方の地。車師後城長・郁立師国・卑陸後国などと共に天山の北路にあった。
官職
- 輔国侯:1人
- 都尉:1人
- 訳長:1人
狐胡国【前漢期】
狐胡国*8
所在地・戸数・人口・兵力
狐胡国*8の王の治所・車師柳谷は、長安から8,200里(約3,526km)の場所にあり、西の都護(西域都護)の治所(烏塁城)まで1,147里(約493.21km)、焉耆国までは770里(約331.1km)の場所にあります。
- 戸数:55戸
- 人口:264人
- 勝兵(訓練済みの戦闘に堪え得る兵士):45人
脚注
*8新疆ウィグル自治区・魯克泌(鄯善国の西南)の地方。
官職
- 輔国侯:1人
- 左右の都尉:各1人
山国(墨山国)【前漢期】
山国*9
所在地・戸数・人口・兵力
山国*9の王の治所は、長安から7,170里(約3,083.1km)の場所にあります。
西は尉犁国まで240里(約103.2km)、西北は焉耆国まで160里(約68.8km)、西は危須国まで260里(約111.8km)、東南は鄯善国・且末国と接しています。
- 戸数:450戸
- 人口:5,000人
- 勝兵(訓練済みの戦闘に堪え得る兵士):1,000人
脚注
*9羅布淖爾の北の地。新疆ウィグル自治区・吐魯番の広安城の西南の山中の国。一説に墨山国。
風土
- 山から鉄を産出します。
風俗
- 民は山に住んでいます。
- 田を焉耆国と危須国に頼って穀物を買い付けています。
官職
- 輔国侯:1人
- 左右の将:各1人
- 左右の都尉:各1人
- 訳長:1人
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